事務所通信 3月号

労働基準監督署が毎月一定の計画に基づいて会社に来る調査(監督)において違反が指摘された項目の令和4年度統計におけるトップ10が公表されました。

1位 健康診断(労働安全衛生法) 29,974件

2位 安全基準違反(労働安全衛生法) 27,041件

3位 労働時間(労基法) 22,305件

4位 割増賃金(労基法) 20,554件

5位 年次有給休暇(労基法)14,264件

6位 労働条件の明示(労基法) 13,853件

7位 賃金台帳の未整備(労基法) 12,254件

8位 年次有給休暇管理簿の未整備(労基法) 11,264件

9位 就業規則(労基法) 9,546件

10位 時間把握(労働安全衛生法) 8,837件

ここで注目すべきはトップ2がいずれも労働安全衛生法違反であることです。人材不足の中、割増賃金や年次有給休暇など法律を守る職場でなければ、最低限応募者の選択肢にも入らないことから注意している企業は多いと考えますが、労働安全衛生法遵守はまだまだ意識されづらいのではないでしょうか。労働安全衛生法とは、労基法と相まって労災防止のための基準やその防止に関する対策を推進することにより、職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成促進を目的とする法律です。

労働安全衛生法において、事業主は医師による健康診断を実施しなければらず、また労働者は事業主が行う健康診断を受けなければならないと定められています。ただし、事業主が雇用する労働者全員が対象ではなく、常時使用する労働者だけが対象となります。よくアルバイトパートは対象外だと考えていらっしゃる会社様もあるのですが、「常時使用する労働者」とはいわゆる正社員だけではなく、1年以上の雇用契約をしている、契約更新で1年以上の雇用が予定されている又は、既に1年以上働いている有期雇用労働者であって、1週間の所定労働時間が正社員の3/4以上であるものが対象となります。つまり社会保険に加入しているパートアルバイトも対象となります。事業主は常時使用する労働者に対し、雇入れ時と雇入れ時の健診から1年ごとに1回の定期健康診断を会社が費用を負担して受診させる必要がありあます。この健康診断は法律で定められた項目を行えばよく、がん検診などのオプション検査や、異常があった際の再検査費用までは事業主が負担する必要はありません。

ここでポイントは前回の健診受診から1年ごとに受けさせる必要があることです。1年度に1回ではありませんので注意が必要です。例えば令和5年4月に雇入れ時健康診断を受診した場合は、そこから1年なので、令和7年3月(いわゆる翌年度中)に受診した場合は違反となります。

また、受診させただけでなくその後の対応も義務付けられています。健康診断結果の保存、健康診断の項目に異常所見のある労働者について、医師等の意見聴取、医師の意見聴取の結果作業の転換や労働時間の短縮等の適切などの措置の実施、結果の本人への通知などが義務付けられていますので、注意しましょう。

協会けんぽに加入されている事業主様は、35歳以上の被保険者の場合特定健診として一部費用の補助がありますのでぜひご活用ください。

<所長のつぶやき>

東京は急に春めいた暖かい日が続き桜も開花し始めましたね。所長は毎年大学時代の友人と多摩川沿いでお花見をするのが恒例です。皆さんは毎年お花見する場所は決まっていますか?事務所の近くだと上野公園や隅田川沿いが有名です。今年は桜を目当てに普段よりいっそい外国人観光客も訪れそうですね。所長はソメイヨシノも好きですが、趣のあるしだれ桜や、緑の葉ともこもこした花びらがかわいらしい八重桜も好きです。いつか河津桜も見に行ってみたいと思っています。夜はまだ気温が下がる日もありますのでお花見で体を冷やさないように気を付けてくださいね!